新宿の働かない社長ブログ > エコ・生物 >小笠原の光と影と・・・

小笠原の光と影と・・・

カテゴリー: エコ・生物 |作成日:2007年3月29日

東京都のはるかかなた小笠原の父島に行ってきました。
なんのために行ったのかなどの諸理由は野口健 環境学校 小笠原をご覧ください

青い海と空の間で

 野元学氏撮影

さて、さて、小笠原ですが、多くの人が賛同すると思いますが、やっぱりとっても素敵な所です。
「青い海と空と、白い砂とサンゴ」(サンゴの白化は最低ですが)なんて組み合わせだけで、充分なのに、小笠原を好きな人が多く、空気感がいいのがまた最高!
自然はよくっても、そこに住む人がそれを大切にしていないと、なんとなく空気感が淀んでいるようなそんなものです。こういった土地は旅をしていても気持ちがイイもの。旅人はそんな空気を敏感に感じるのかもしれません。小笠原に限らずリピーターが多い土地は、そんな空気に満ち溢れています。
世界遺産登録に向けて多少揺れていたりするかもしれませんが、小笠原を大切にする人がたくさんいるからきっと小笠原は大丈夫。世界遺産にならなくとも、おそらく、ずっと小笠原の魅力はたくさんの人の努力で維持されていくと思います。しかし、そんな楽園のように思える小笠原にも残念に感じることがないわけではありません

小笠原の光と影と・・・

野元学氏撮影

アクセス

 物理的に離れている場所を時間的に短縮しようというのですから、完全に我儘ですが、片道25時間のアクセスははっきり言って遠すぎます。コスト面でも小笠原は「外国の南の島のほうが安い」などとよく比較されます。が、日本語で心通わせられるという利点も忘れてはなりません。

運行時間を15時間程度に短縮するTSLという高速船の運行に期待を寄せていましたが紆余曲折(というか無茶苦茶!!)あって運行中止になったのは、個人的にも小笠原村民もかなりガッカリしたことかと想います。小笠原で暮らす人の医療や福祉を考えると、高速船や空港建設に「自然を残せ!」という理由だけで反対するのは無責任なのかもしれません。

また、往復50時間もの時間は小笠原を大切に思う人だけを通すフィルターの役目があることも注目すべきことでしょう。前述のように、どこでもいいから南の島なら、外国でもよいわけです。「50時間、だけど小笠原に行きたい!」そんな小笠原マニアを育てたのはもしかしたらその自然だけではなく、最低でも6日間の拘束(!?)、往復50時間もの移動を余儀なくされるほど隔離されているという点は決して無視できないことでしょう。そう考えるとアクセスが便利になる空港建設も諸手を挙げて賛成するわけには行きません。これもどこまで住民や観光客の利便性を追求するかが判断の難しいところです。

世界遺産登録

 世界遺産登録によって、往復50時間のフィルターがどれほど効くかわかりませんが、これまで以上に観光客が訪れることになるのはまず間違いありません。世界遺産というブランドが好きな日本人はブームに便乗して一斉に小笠原に押し寄せることでしょう。こういった日本人に観光地を訪れる際に必須だと思っている「その場所を愛する気持ち」を期待するのは難しいかもしれません。

また、世界遺産エリアをどこにどのような区分で設定するのか?はもめることでしょう。しかし、世界遺産によって促される意識改革や政策施行のしやすさなどは計り知れないものがあります。世界遺産のメリット、デメリットを正しく評価するのはやはり難しいところです。

外来生物

 小笠原には元々いなかったはずの外来生物が人の手によって持ち込まれ、繁殖しているという問題もあります。大発生するシロアリや写真のグリーンアノールなどの外来生物にとってはまさに楽園だった小笠原。しかし小笠原を大事に想う人たちの手によって本来の生態系に戻そうという試みがなされています。

しかしこの試みは、地味な努力が必要で苦労も多いことかと思います。外来生物を含めて形成されている現在の生態系を崩すことで、予期しない生態系にならないか?という懸念事項もあります。そして、本来の生態系や外来生物をいつの時代に設定するか、判断の難しいところです。

土木工事に代表される公共事業

一番気になるのは、他の島にもみられる特長として、土建事業によって島の経済が回っている点。僕のようにいち観光客の立場から考えると、自分の生活ばかりか現地に住む人の生活を鑑みずに「自然のままがいいのに・・・」と感じる人は少なくないかもしれません。外国のODAのように、過剰な援助は自立を妨げてしまうという側面があるかと思います。どこまでを過剰とするかが判断の難しいところです

結局どうなる小笠原

小笠原を愛する人がたくさんいるから大丈夫!

人の生活空間では「その場所をどれほど愛するか?愛する人がどれほどいるか?」によって、その場所の好し悪しは決まると思っています。

そして小笠原はたくさんの人に愛されている非常に恵まれた土地。いろいろはあるとは思いますが、結局大丈夫!と思います。 今回小笠原で関わった人たちは、小笠原のいい点も悪い点も受け止めて、足るを知っているような気がします。 小笠原の自然が好きで暮らしているので僕の住む新宿のような都会と利便性を比較するような愚行もしないと思います。

そんななことをぼんやりと考えた6日間でした。

「小笠原の光と影と・・・」 のコメント

6日間そういったことを考えていたのですね。
眠いわけです。

その場所の善し悪しという基準もまたそれぞれなのですかね。
新宿はどのくらいの人が愛していると思いますか?

私は愛している人は少ないけど、好きな人は多いのではないかなと思います。

投稿者:くりん 2007年4月 3日

>くりん
新宿は、世界一の駅(1日の利用者数)です。
愛の度合いは人それぞれだけど、愛されている街だとおもってるんだけど

投稿者:さだすみ 2007年4月12日

「小笠原の光と影と・・・」 にコメントを投稿する

無記名の場合、「名無しさん」と表示されます。
ブログ管理者のみに通知され、一般には非公開です。
記入すると投稿者名にリンクを設定します。
タイトル

ちょっと時間がかかりますが、あなたが日本語で入力をする人間なら、しばらくするとコメントが自動的に公開されます。
(日本語でも、僕の独断で怪しい日本語が含まれる場合はコメントは公開されませんのであしからず・・・。)

「小笠原の光と影と・・・」 のトラックバック

トラックバックURL:

「小笠原の光と影と・・・ 」 の関連商品

「小笠原の光と影と・・・ 」 の前後の記事

社長ブログ
社長のつぶやき
社長フォト
  • 椿山荘 庭園の妖しい夜桜
  • ミッドタウンの夜桜
  • 夜桜と東京タワー
  • 日本一の待ち合わせ場所
  • 市ヶ谷駅前の橋から外堀
  • 桜と雀
  • ランドマークタワーからの夜景
  • 嫁と長男
  • CP+のコンパニオンさん